自然災害と災害の原因

自然災害とは何か

自然災害とは自然現象によって、人命や社会的活動に被害が生じる現象を示します。たとえがけ崩れが起きても、道もない山奥で発生した場合は災害とはみなされません。

2011年3月11日に起きたことは、自然現象と自然災害それぞれに名前が付いています。

自然現象:東北地方太平洋沖地震

自然災害:東日本大震災

ただ現象が存在するだけでは災害は起きません。現象がどういった場所で起こり、その発生場所にどういった脆弱性が見られるかで災害に発展するか否かが決まります。

災害の原因

上の例では、東北地方太平洋沖地震東日本大震災の原因であることは明らかですが、震災の原因は地震だけではありません。戸建ての住宅でも、地震の揺れで躯体に重大な損傷が生じた例は稀で、多くは津波や液状化、崩壊といった2次的な現象で被害が生じています。

こうした2次的な現象は東日本全域で万遍なく生じたわけではなく、特定の地域に偏って生じています。この偏りの原因こそが、災害のもう一つの原因である「土地の脆弱性」です。例えば津波の被害が出た場所は、海に面して標高の低い地域か、奥に行くほど狭くなる湾に限られます。液状化は地下水が浅くて砂がちな緩い地盤でしか生じません。こうした土地の特徴は、特定の自然現象に対して脆弱性を持ちます。

我々が災害の分析をする際には、こうした土地の脆弱性を「素因」、災害のトリガーとなる自然現象を「誘因」といって分けて考えますが、素因も誘因も災害の原因である点は同じです。

その土地の脆弱性の深刻さと、自然現象の発生確率を掛け合わせたものが、その土地の災害リスクです。お金や手間をかけて土地の脆弱性を改善すれば、土地の災害リスクを減らすことも可能です。


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