熊本地震(記録)

平成28年04月14日21時31分 気象庁発表

14日21時26分頃地震がありました。
震源地は熊本県熊本地方(北緯32.7度、東経130.8度)で、
震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は6.4と推定されます。

K-NET

2016年04月14日21時26分頃に熊本県熊本地方を震源(深さ10km、マグニチュード6.4、気象庁による暫定値)とする地震が発生し、熊本県益城町で震度7を観測しました(気象庁発表)。なお、K-NET・KiK-netで記録された最大加速度はKMMH16(KiK-net益城)観測点の1580gal(三成分合成値)でした。

警戒区域 危険区域 危険個所

日本には災害が起きやすい脆弱な土地が多数存在します。官公庁がこうした土地を「警戒区域」「危険区域」「危険個所」といった名称で区割りを行っています。もちろん、区割りにかかっていないところで災害が起きたり、区割りにかかっているところで災害が起きなかったりしますが、脆弱な土地であるかどうかの一つの目安となります。

ただし、根拠となる法律や所轄官庁の違いにより似たような名称で中身が随分と異なったり、名前が異なるのに同じような内容であったりと、専門家でも勘違いをすることがしばしばあります。

この記事では、覚え書きとして整理してみようと思います。

警戒区域

災害対策基本法による警戒区域

災害対策基本法第63条に基づく

災害に際して市町村長が指定し、対策要員など許可を受けた者以外の立ち入りが制限される

法律上は応急措置であり、時限措置である

土砂災害警戒区域(特別警戒区域)

土砂災害防止法(土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律)に基づく

都道府県知事が指定する

  1. 急傾斜地の崩壊
  2. 土石流
  3. 地滑り

の3種類の災害が対象となる

土砂災害警戒区域(通称「イエローゾーン」)

イエローゾーンでは行政が警戒避難体制の整備を図る必要がある

土砂災害特別警戒区域(通称「レッドゾーン」)

レッドゾーンでは、イエローゾーン同様の警戒避難体制の整備を行う

都市計画法に基づく特定開発行為(住宅宅地分譲、社会福祉施設等の建設)に許可を要する

建築基準法に基づく建築確認の際に建物構造上、土砂災害対策が求められる

津波災害警戒区域(特別警戒区域)

津波防災地域づくりに関する法律に基づく

都道府県知事が指定する

津波災害警戒区域(通称「イエローゾーン」)

イエローゾーンでは行政が警戒避難体制の整備を図る必要がある

津波災害特別警戒区域(通称「オレンジゾーン」「レッドゾーン」)

病院、社会福祉施設等については、病室等の居室の床の高さが津波の水深以上であること等を求める(オレンジゾーン)

市町村条例で定めた区域について、住宅等の規制を追加することができる(レッドゾーン)

 

指定地

砂防指定地

砂防法第2条に基づく

国土交通大臣が指定し、都道府県が管理を行う

砂防指定地の指定を要する土地

  1. 山腹の崩壊等により土石流が発生する恐れが高い河川・渓流
  2. 土砂等が多く堆積して、砂防設備の設置が必要な渓流

砂防指定地内では伐採や土石・砂れきの採取等、一定の行為制限が生じる

危険区域

急傾斜地崩壊危険区域

急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律に基づく

都道府県が指定し管理を行う

開発行為等に制限が生じる

地すべり防止区域

地すべり防止法に基づく

国土交通大臣が指定し、都道府県が管理を行う

切土等、一定の行為制限が生じる

危険区域

山地災害危険地区

根拠法はなく、林野庁が所管で都道府県が指定する

区域内に制限等はなく、行政の事業を行うための目安である
(国土交通省所管の土砂災害危険個所と同質)

災害の種類により3種類が存在する

  1. 山腹崩壊危険地区
  2. 崩壊土砂流出危険地区
  3. 地すべり危険地区

災害危険区域

建築基準法第39条に基づく

地方自治体が、条例に基づき災害危険区域を指定することができる

災害危険区域内では、建築物の建築の禁止あるいは制限を行うことが可能

例:風水害・津波・高潮害を軽減するために区域内の建物の用途、地盤高・床高制限、構造等を規制することを検討する。

危険個所

土砂災害危険箇所

根拠法はなく、国土交通省が所管で都道府県が指定する

区域内に制限等はなく、行政の事業を行うための目安である
(林野庁所管の山地災害危険地区と同質)

災害の種類により3種類が存在する

  1. 土石流危険渓流
  2. 地すべり危険箇所
  3. 急傾斜地崩壊危険箇所

雪崩危険箇所

土砂災害危険個所に準じるが、災害は雪崩の1種類である

 

自然災害と災害の原因

自然災害とは何か

自然災害とは自然現象によって、人命や社会的活動に被害が生じる現象を示します。たとえがけ崩れが起きても、道もない山奥で発生した場合は災害とはみなされません。

2011年3月11日に起きたことは、自然現象と自然災害それぞれに名前が付いています。

自然現象:東北地方太平洋沖地震

自然災害:東日本大震災

ただ現象が存在するだけでは災害は起きません。現象がどういった場所で起こり、その発生場所にどういった脆弱性が見られるかで災害に発展するか否かが決まります。

災害の原因

上の例では、東北地方太平洋沖地震東日本大震災の原因であることは明らかですが、震災の原因は地震だけではありません。戸建ての住宅でも、地震の揺れで躯体に重大な損傷が生じた例は稀で、多くは津波や液状化、崩壊といった2次的な現象で被害が生じています。

こうした2次的な現象は東日本全域で万遍なく生じたわけではなく、特定の地域に偏って生じています。この偏りの原因こそが、災害のもう一つの原因である「土地の脆弱性」です。例えば津波の被害が出た場所は、海に面して標高の低い地域か、奥に行くほど狭くなる湾に限られます。液状化は地下水が浅くて砂がちな緩い地盤でしか生じません。こうした土地の特徴は、特定の自然現象に対して脆弱性を持ちます。

我々が災害の分析をする際には、こうした土地の脆弱性を「素因」、災害のトリガーとなる自然現象を「誘因」といって分けて考えますが、素因も誘因も災害の原因である点は同じです。

その土地の脆弱性の深刻さと、自然現象の発生確率を掛け合わせたものが、その土地の災害リスクです。お金や手間をかけて土地の脆弱性を改善すれば、土地の災害リスクを減らすことも可能です。

ハザードマップ

ハザードマップとは、自然災害の被災想定区域や避難場所・避難経路などの防災関係施設の位置などを表示した地図をいいます。自然現象や災害の種別ごとに作成されていて、洪水・津波・液状化・がけ崩れや土石流などの土砂災害が代表的なハザードマップの種類です。最近は多くの自治体でサイト上にハザードマップを公開していますので、ぜひ一度地元のハザードマップを探してみてください。

ハザードマップのポータルサイト

国土交通省のサイトには、ハザードマップのポータルサイトがあります。(国交省ハザードマップポータルサイト
2016年4月現在、GISによって表示内容を自由に変えられる「重ねるハザードマップ」と、自治体作成のハザードマップへのリンク集である「わがまちハザードマップ」の2つのコンテンツが準備されています。特に自治体のハザードマップは、洪水は河川課のページ、地震は都市整備課のページといったように同じサイトでもバラバラになっていることも多いため、「わがまちハザードマップ」は大変便利です。

隠れたハザードマップ

東日本大震災では、液状化以外の戸建て住宅への被害は盛土造成地に集中しました。そのため、現在全国で調査が進められている大規模盛土造成地の分布は隠れたハザードマップといえます。(実際にはここから危険な盛土地域を抽出するための基礎資料となるため、必ずしも盛土=危険ではありません)

現在12の自治体がマップを公表していますが、調査が進むにつれてマップの数も増えてゆくと思います。

地盤品質判定士

 

地盤品質判定士とは

地盤品質判定士は,2011年春の東日本大震災をはじめ,これまでの地震によって発生した住宅や宅地の被害を教訓として,公益社団法人地盤工学会を代表に,一般社団法人日本建築学会・一般社団法人全国地質調査業協会連合会設立した資格です。建築学・土木工学分野や不動産・住宅関連産業等に従事する技術者を対象としています。

地盤品質判定士の業務

地盤品質判定士の資格制度の目的は、宅地の造成業者、不動産業者,住宅メーカー等と住宅及び宅地取得者の間に立ち、地盤の評価(品質判定)に関わる調査・試験の立案、調査結果に基づく適切な評価と対策工の提案等を行う能力を有する技術者を社会的に明示することにあります。(以上地盤品質判定士協議会HPより)

エンドユーザーである住民の利益となるよう、ブラックボックスである「宅地の地盤」を第三者的に評価することが使命となります。

住環境情報マップ

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土地や住宅を購入する前に、住環境情報マップで安全チェック!

住環境情報レポートを作成する4社で運営するリスク情報サイトです

以下の情報をGISマップで確認できます

  1. 標高値・浸水の可能性
  2. 地震による揺れやすさ
  3. 液状化の可能性
  4. 住宅地盤簡易診断
  5. 地盤要注意エリア
  6. 自治体液状化ハザードマップ
  7. 土砂災害警戒区域マップ
  8. 土砂災害危険箇所マップ
  9. 浸水想定区域マップ
  10. 海抜マップ
  11. 東日本大震災津波浸水マップ
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